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第019回 「子鹿物語」クラレンス・ブラウン
 宙まで抜ける真青な空、水草や魚や透明すぎる小川、新緑の林野を疾駆する小鹿と少年、そしてガラガラ蛇と銃。
 小二(8歳)の参観日に、担任の先生に戴いた招待券で母と一緒に観た映画です。当時の断片的な記憶は、後年ビデオで数回観てさらに奥深い懐かしい映画になりました。
映画好きの父や母に連れられてたくさんの映画を観ているのですが、タイトルもいくつかのシーンも思い出せる「最初の映画」です。
 フロリダの貧農一家。井戸を掘って妻を喜ばせたい、その資金を得る為のタバコやとうもろこしの新芽を食べ尽くした小鹿を銃で撃つシーンは、いま流行りの動物映画にはない、人間が生きる為の残酷な教えを強要します。父親役は新進のグレゴリー・ペック、後年「白鯨」「大いなる西部」「アラバマ物語」、母親役はジェーン・ワイマン、大統領になる前の俳優ロナルド・リーガンと結婚、そして少年ジョディには、19863人の中から選ばれたクロード・ジャーマン・JR、後世に残る画面はテクニカラー、監督はクラレンス・ブラウン、原作はピューリッツァ賞を受賞したマージョリー・キーナン・ローリング女史(原作THE Yearling〜1年間)。
天衣無縫な小学校時代、皆で放水路を堰き止めて小魚を取ったり、南瓜畑でオジさんに追っかけられたり、スズメを焼鳥屋に売りに行ったり、そして校内マラソンは板付(福岡空港)一周でした。
 自宅から500m先には(旧)博多駅が見えて、いつも我が家の近くで列車が臨時停車、アメちゃん(米兵)に「へい!」と声を掛けるとチュウインガムやチョコを投げてくれました。極東放送(駐留軍放送)はいつもスィングジャズが流れて鉱石ラジオが寝物語、映画とジャズ(南米音楽)が好きになった「私の原点」です。
(映文振センター理事 横山弘治)





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